湯原温泉は「西の横綱」とも呼ばれる名湯です。旭川沿いに宿が並び、川底から湯が湧く混浴露天風呂「砂湯」でも知られています。ただ、砂湯は無料で開放的な分、人目が気になるという声もあります。この記事では、客室そのものに温泉が届く宿だけを湯原温泉から4軒選びました。
湯原温泉で客室露天風呂の宿を選ぶ基準
正直に言うと、湯原温泉のホテル・旅館は数が多く、どれも「露天風呂」を掲げています。ただし、共用の大浴場と、客室に専用で湯が引かれた部屋とでは、過ごし方がまったく違います。誰かに気を遣わず、好きな時間に何度でも湯船に入れるのは後者です。今回は楽天トラベルのデータと各宿の公式サイトの案内をもとに、客室に温泉が付く、あるいは客室のすぐそばで温泉を独占できる4軒だけに絞りました。
比較の軸は「温泉・客室」「食事」「配慮ポイント」「評点」の4つです。まずは全体像を見てから、それぞれの宿の詳細に進んでください。
| 宿名 | 温泉・客室 | 食事 | 配慮ポイント | 評点 |
|---|---|---|---|---|
| 我無らん | 屋上に専用の露天風呂を持つ客室あり、全室源泉かけ流し | 岡山の旬食材を使った創作会席 | ティーラウンジあり、女性向けアメニティ充実 | 風呂4.74・夕食4.86 |
| 元禄旅籠 油屋 | 対岸の景色を望む客室のかけ流し風呂 | フレンチをベースにした和会席 | 子供の宿泊は不可、全館・全室禁煙 | 風呂4.87 |
| 松の家花泉 | 岩盤造りの半露天風呂付き客室 | 見た目にもこだわった会席料理 | 一人旅にも向くプランあり | 風呂4.28 |
| 湯の蔵つるや | 檜露天風呂付客室 | 日本酒蒸篭蒸しなどの個室食 | 大浴場のアメニティが男女とも充実 | 風呂4.61 |
価格は2026年9月時点・2名1室での目安です。時期やプランで変わるので、最終的な金額は予約画面で確認してください。
客室に温泉が届く宿4軒
屋上に専用の露天風呂、バリ島の空気をまとう「我無らん」

湯原温泉の中心部にある我無らんは、バリ島から輸入した天井や照明を使ったバリスタイルの宿です。エントランスをくぐった瞬間から南国の空気に包まれます。全室が源泉かけ流しの温泉付きという点でも、今回選んだ4軒のなかで最も徹底しています。
風呂の評価は4.74。夕食の評価は4.86で、8項目の評点のなかで一番高い数字です。正直、この差にはちょっと驚きました。公式サイトによると、岡山産の旬食材を使った創作会席を提供しているとのことで、評点の高さにも納得がいきます。
泉質は弱アルカリ単純泉、効能は疲労回復・神経痛・美肌効果です。24時間いつでも源泉を楽しんでほしいという理由から、加水せず高温のまま提供しているそうです。
屋上まで階段を上がる、独り占めの浴槽
こだわりのお部屋があるのは屋上フロアです。専用の階段を上がった先に、天然一枚石で造られた大きな浴槽があり、夜風を感じながら源泉100%の湯に浸かれます。客室自体はこぢんまりとしていても、この浴槽の広さは贅沢です。天蓋付きのキングベッドを備えた部屋もあり、記念日の宿泊にも向いています。
寄せられている口コミには「温泉は肌にまとわりつくようで良い泉質でした」とあり、食事も朝夕とも満足度が高かったと書かれています。レビュー数は337件です。
設備はティーラウンジやレストランがあり、本館「湯の蔵つるや」の大浴場も休館日を除いて無料で利用できます。素泊まりプランなら28,000円からで、部屋の温泉だけをじっくり楽しみたい人向けです。
対岸の景色を眺めながら、客室のかけ流し風呂に浸かる「元禄旅籠 油屋」
元禄旅籠 油屋は江戸期の旅籠を思わせる老舗で、館内には梁を残した食事処があります。ここの特徴は、風呂の評価が4.87と、今回紹介する4軒のなかで最も高いことです。客室の風呂は当館の地下から湧く源泉のかけ流しで、対岸の景色を見ながら入れます。
公式サイトの案内では、当館ではお子様のご宿泊を遠慮いただいており、全館・全室禁煙とのことです。大人だけで静かに過ごしたい記念日旅行には合っていますが、家族連れには向きません。
泉質はアルカリ単純泉。効能はアトピー・湿疹、疲労回復、筋肉痛です。湯原温泉には主な泉源が3か所あり、この宿は湯本温泉館地下と夢酔庵地下の湯を各旅館に配湯している側の宿だと、公式サイトに書かれています。
料理はフレンチをベースにした和の会席で、アミューズから始まり前菜、パスタまたはリゾット、魚料理、肉料理、デザートと続く構成です。旅館らしい会席とは少し違う個性があります。
レビュー数は120件。素泊まりプランは26,620円からで、貸切風呂を予約すれば13時から18時の間、家族だけで湯を楽しめます。
岩盤の半露天風呂で、星空と川音を独り占め「松の家花泉」

松の家花泉は、10種類の湯めぐりが自慢の宿です。館内には温度の違う複数の浴場があり、離れの客室には岩盤を模した半露天風呂が付いています。
風呂の評価は4.28。他の3軒に比べるとやや控えめですが、そのぶん最安値は7000円からと今回の4軒で最も手が届きやすい価格帯です。一人旅やビジネス利用も想定したプランがあり、気負わず泊まれる宿という印象です。
泉質は弱アルカリ単純泉、効能はアトピー・湿疹、疲労回復、神経痛。湯めぐりはチェックインから翌朝9時まで一晩中楽しめるそうで、寝る前と朝の2回、違う浴場に入るという過ごし方もできます。
寄せられている口コミには「3回目の利用になります」「温泉と料理に大変満足」とあり、リピーターに支持されている様子がうかがえます。レビュー数は759件と、今回の4軒のなかで最も多いです。
素泊まりプランは16,000円から。設備には大浴場と露天風呂があり、売店や宴会場も備えています。
檜の露天風呂付客室で寛ぐ、大正創業の造り酒屋「湯の蔵つるや」

湯の蔵つるやはもともと湯原酒造として大正4年に創業し、昭和36年まで約50年間、酒造りを営んでいた宿です。中庭の井戸は、当時から絶えることなく湧いているとのこと。老舗ならではの落ち着いた空間が魅力です。
設備には「檜露天風呂付客室」という記載があり、大浴場とは別に、客室で檜の香りに包まれながら湯に浸かれます。風呂の評価は4.61。泉質はアルカリ単純泉で、効能は疲労回復、神経痛、美肌効果です。
料理は日本酒の蒸篭蒸しや湯原山女魚の塩焼き、朴葉焼きを取り入れた竹会席が人気で、早期割引を使うと10%OFFで35,640円になります。造り酒屋だった歴史を持つだけあって、料理も酒に合う組み立てになっているようです。
大浴場にはシャンプーやコンディショナー、化粧水まで揃い、檜露天風呂付客室にも同様のアメニティが備わっています。手ぶらでも困りません。レビュー数は554件、最安値は8800円からです。
エリアと交通、予約の勘所
湯原温泉へは米子自動車道の湯原ICが最寄りで、そこから温泉街まで車で5分ほどです。JR中国勝山駅からはバスで30〜50分ほどかかる宿が多く、公共交通で向かう場合は事前にバスの時刻を確認しておくと安心です。宿によっては駅までの送迎を行っているところもあります。
客室に温泉が付く部屋は数が限られています。とくに我無らんの屋上専用浴槽の部屋や、油屋・つるやの露天風呂付客室は、繁忙期には早めに埋まる傾向があります。記念日や連休の予約を考えているなら、1〜2か月前には動いたほうがよさそうです。
よくある質問
Q. 混浴の砂湯とは別に、客室でも温泉に入れますか。 はい。今回紹介した4軒はいずれも客室、またはその階に専用の温泉風呂を備えています。共用の砂湯とは別に、時間を気にせず湯船に浸かれます。
Q. 子供連れでも泊まれますか。 宿によって方針が違います。油屋は子供の宿泊を遠慮しているとの案内があり、他の3軒にはそうした記載は見当たりません。予約前に各宿へ確認しておくと確実です。
Q. 日帰り入浴はできますか。 油屋・松の家花泉・湯の蔵つるやには日帰り入浴の受け入れがあります。時間帯は宿によって異なるため、公式サイトで最新の情報を確認してください。
まとめ
湯原温泉で客室に温泉が届く宿は、決して多くありません。今回調べた範囲では4軒でした。夕食の評価で選ぶなら我無らん、風呂の評価そのもので選ぶなら油屋、価格を抑えたいなら松の家花泉、老舗の空気を味わいたいなら湯の蔵つるや。それぞれ違う理由で「客室露天風呂」を掲げています。誰と、何のために泊まるかを先に決めてから選ぶと、後悔が少ないと思います。
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