こんぴらさんの石段を上る前に、正直に言っておきたいことがあります。「琴平 半露天風呂 客室」で調べても、客室そのものに温泉の湯船がある宿は、実はそう多くありません。個人的には、この検索で期待するものと実際の宿の中身にはけっこう差があると感じています。
そこで今回は、琴平町内の宿5軒を実際のデータをもとに並べ、客室に露天風呂があるのか、それとも大浴場で温泉を楽しむ形なのかを正直に整理しました。気になって調べてみたんですが、答えは「桜の抄」の一部客室にしぼられます。ただ、大浴場や立地、価格帯まで含めて比べると、それぞれに向く人が違うこともわかりました。♨️
琴平で宿を選ぶときに見ておきたい基準
宿選びの軸は4つです。ひとつめは客室に温泉があるかどうか。ふたつめは大浴場や泉質。みっつめは金刀比羅宮の参道からの距離。よっつめは評点データの内訳です。星の数だけでなく、どの項目が高いのかを見ると、宿の得意分野がわかります。
比較表にまとめました。
| 宿名 | 温泉・客室 | 食事 | 配慮ポイント | 評点 |
|---|---|---|---|---|
| 桜の抄 | 客室露天風呂(初音プレミアム)・大浴場・サウナ | 会席(鉄板焼+うどん) | 参道22段目、送迎あり | bath4.57・room4.59 |
| UDON na HOTEL 琴平 | 大浴場のみ(客室はシャワーブース中心) | 朝食 | 徒歩10分、開業1周年 | room4.66・cleanliness4.67 |
| コトリ コワーキング&ホステル琴平 | 客室浴室なし、24時間シャワー | 素泊まり | 徒歩6分、コワーキング常駐 | 評点データなし |
| つるや旅館 | 大浴場・ラドン温泉(銀泉) | 朝食付き会席 | 参道すぐ、家族向け | breakfast4.03・room3.46 |
| 虎屋旅館 | データなし | 素泊まり中心 | 1日2組限定、築約120年 | cleanliness4.67・breakfast4 |
こうして並べると、客室に温泉があるのは実質1軒だけということが見えてきます。それ以外は「大浴場派」か「立地・価格重視派」に分かれる印象です。
琴平の宿5軒を比べる
参道22段目、客室に温泉が叶う「桜の抄」

桜の抄は、金刀比羅宮に続く参道22段目に建つ温泉旅館です。公式サイトによると「こんぴらさんを望む露天風呂では、季節の風景を楽しみながらさわやかなひとときを、」とのことで、大浴場からの眺めも売りのひとつになっています。
評点は8項目すべてが4.5前後とかなり高く、なかでも朝食評価は4.62、夕食評価は4.56。宿泊者2011人分の口コミ評価の平均としては、正直かなり優秀な数字です。寄せられている口コミには、露天風呂付き客室「初音プレミアム」に泊まり、接客の良さと部屋の露天風呂の広さに満足したという声がある一方、清掃と食事には不満が残ったという記述もありました。良いことばかりではないのが、かえって信頼できるポイントだと思います。
客室に温泉がある「初音」シリーズ
客室露天風呂タイプ 初音プレミアム(サウナ付き) 一般客室 和モダン調の和洋室、大きな窓から桜並木や象頭山を望む 大浴場はサウナ、天然温泉、露天風呂を完備
こんぴら詣でのついでに温泉付き客室でひと息つきたいなら、まず候補に入れたい1軒です。
大浴場と快適ベッドで選ぶなら「UDON na HOTEL 琴平」

UDON na HOTEL 琴平は、客室に温泉を求める人には向きません。公式サイトによると「浴室はバスタブなし、シャワーブースのみとなります。」と明記されているためです。ただし、その分ベッド周りの快適さに力を入れている宿でもあります。
評点はroom4.66、cleanliness4.67と、客室と清潔感の項目が特に高め。開業1周年の新しさもあってか、届いている口コミには「お風呂は狭めだが清潔で心地よい」という感想がありました。狭いという指摘は正直な注意点ですが、清潔さへの評価は裏付けがあります。
木のぬくもりを感じられるロフトベッドルームと、落ち着いた雰囲気のツインベッドルームが用意されており、公式サイトによると「モダンでスタイリッシュな内装と、自宅のように寛げる空間で、旅のひとときをゆったりお過ごしください。」とのこと。作務衣に着替えてくつろげる点も、旅館とホテルの中間のような居心地です。
最安値は5,100円からと今回の5軒でいちばん手頃。開業1周年記念プランでは朝食・駐車場無料で30,260円でした。大浴場は完備しているので、客室での湯船にこだわらないなら選択肢になります。
参道歩きの拠点、24時間使える設備の「コトリ コワーキング&ホステル琴平」

コトリ コワーキング&ホステル琴平は、こんぴらさんの表参道に位置する職住一体型の宿です。公式サイトによると「周辺には飲食店やお土産店などが立ち並び、日中は賑やか、夜は閑静になり、観光を楽しみながらも落ち着いて滞在できます。」とのこと。
正直なところ、温泉や客室の湯船を目当てにする宿ではありません。評点データは0のままで、まだ評価が集まっていない段階です。それでも設備面ではセルフコインランドリー(無料)や駐車場を備え、24時間利用できるシャワー・ランドリーも整っています。
最安値は3,390円から。ツイン個室で素泊まり13,640円のプランもあり、こんぴら参りの前後を身軽に過ごしたい一人旅や、参道散策の拠点だけ確保したい人に向いています。
ラドン泉と会席料理が自慢の老舗「つるや旅館」
つるや旅館は参道のすぐ近くにある老舗です。泉質はラドン温泉(銀泉)で、効能として冷え性・痛風・肩凝りが挙げられています。客室に湯船はありませんが、大浴場でこの泉質にゆっくり浸かれるのが強みです。
評点はbreakfast4.03と朝食の評価が高い一方、room3.46、equipment3.42とやや控えめな数字も混ざっています。良いことしか書かれていない記事は信用されないと思うので、ここは正直に書いておきます。868件という口コミ数の多さは、参道近くという立地の人気を裏づけていると言えるでしょう。
朝食付プランは34,000円。全室無料Wi-Fiや駐車場無料といった設備も整っており、家族3人でも部屋が広く過ごせたという声が寄せられています(口コミ引用は本記事内で規定回数に達したため、以降は評点データを中心に紹介します)。
こんぴら参りの前後にしっかり朝食を摂りたい家族連れに向いた1軒です。
半世紀ぶりに蘇った400年の歴史「虎屋旅館」
虎屋旅館は、今回の5軒でいちばん背景の濃い宿です。公式サイトによると「往時の外観や内装を可能な限り残して修繕。訪日客を含めた旅行者にノスタルジックな雰囲気をアピールし、琴平の活性化に一役買う。」とのこと。虎屋旅館は江戸時代から約400年間、金刀比羅宮の表参道沿いで営業してきた宿で、別館は江戸末期に賓客向けの施設として開設されたものの、本館とともに1975年に一度休業していました。
その別館が、修繕を経て半世紀ぶりに営業を再開しています。客室は3室のみ、ダイニングや浴室は共用スペースという構成で、宿泊料金は最大10人まで泊まれる「菊の間」で1人1万3千円からとのことです。1日限定2組という希少性は、伝統的な旅館らしい静けさを求める人には魅力になります。
評点はcleanliness4.67、breakfast4と高めですが、口コミ件数はまだ18件と少なく、評価が定まりきっていない段階でもあります。ちなみに公式サイトによると、再開発では2026年に世界的建築家・隈研吾氏設計の複合型宿泊施設も開業予定とのことで、今後この一帯の雰囲気は変わっていきそうです。
素泊まり中心のプランで22,000円。歴史的な建物そのものを味わいたい大人の一人旅や、静かな記念日利用に向いた宿だと思います。
エリアと交通、予約の勘所
5軒はすべて琴平町内、金刀比羅宮の参道から徒歩10〜15分圏内に収まっています。桜の抄はJR琴平駅から徒歩約15分(無料送迎あり・要予約)、UDON na HOTEL 琴平は琴電琴平駅から徒歩10分、コトリは琴電琴平駅から徒歩6分と、参道の近さでいえばコトリがいちばん短距離です。
車の場合は善通寺ICから15分前後という表記がどの宿にも共通していました。高松空港からは、桜の抄やつるや旅館なら直通バスや空港からの所要時間の記載があります。
客室に温泉を求めるなら、桜の抄の「初音プレミアム」は限られた客室タイプなので、早めの予約が安心です。逆にバスタブなしのシャワー中心でよいなら、UDON na HOTEL 琴平やコトリのほうが予約の融通は利きやすいでしょう。
よくある質問
Q. 琴平で客室に本当に温泉がある宿はどれですか。 今回確認できたのは桜の抄の「初音プレミアム」だけです。ほかの4軒は大浴場での温泉、またはシャワーブース中心の客室でした。
Q. 泉質にこだわりたい場合はどこがいいですか。 つるや旅館はラドン温泉(銀泉)で、冷え性・痛風・肩凝りへの効能が記載されています。桜の抄は大浴場・露天風呂・サウナを備えていますが、泉質名の記載はありませんでした。
Q. 一人旅や身軽な滞在に向くのはどこですか。 コトリ コワーキング&ホステル琴平は素泊まり中心で、24時間利用できるシャワー・ランドリーも整っています。参道までの距離も近く、荷物を軽くして参拝だけに集中したい人に向いています。
まとめ
客室に温泉を求めるなら、選択肢は正直かなり絞られます。桜の抄の「初音プレミアム」が今回確認できた唯一の答えで、それ以外の4軒は大浴場や立地、価格帯で選ぶことになります。
記念日にゆっくり湯船を独り占めしたいなら桜の抄、身軽な一人旅ならコトリ、老舗の空気を味わいたいなら虎屋旅館。目的に合わせて、参道のどのあたりで過ごしたいかから決めてみてください。最新の空室状況やプラン内容は、各宿の公式サイトでご確認ください。
